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映画『美女と野獣』のあらすじと感想|ネタバレあり

ディズニーが、実写化作品として初めて制作をし、エマ・ワトソンが主演を務める事でも話題になった映画『美女と野獣』。

あらすじと感想、作品情報などをご紹介していきます。

『美女と野獣』のあらすじ

[box class="pink_box"]映画『美女と野獣』のあらすじを結末まで解説しています。 この先、ネタバレを含んでいるため、ご注意ください。 (※ネタバレの箇所は赤文字で表記しています。)[/box]

王子の過ち

あるところに、美しい王子が住んでいました。彼が舞踏会を楽しんでいたところ、1人の老婆が現れて、「嵐で道に迷ったので、一晩泊めて欲しい」と頼み、一輪の薔薇を差し出しました。傲慢な王子は、彼女の醜さを嘲笑った上で申し出を拒否してしまいます。

すると実は魔女だった老婆は、怒って王子とその家来たちに呪いをかけました。王子は醜い野獣に姿を変えられ、家来たちは家具に姿を変えられてしまいます。

魔女は王子に対し、「薔薇の花びらが全て落ちるまでに、愛し愛されることを学ばなければ、呪いは永遠に解けない」と告げて去って行きました。

囚われたベル

数年後、城の近くにある村には、ベルという女性が住んでいました。彼女は読書が大好きでしたが、村の人々は彼女の教養を理解してはくれません。そんなベルに一目惚れした村の英雄・ガストンは、彼女に求婚します。しかし、彼の下品さや乱暴さを嫌っている彼女は、それを断ります。

翌朝、ベルの父のモーリスはオルゴールを売りに出かけますが、森の中で道に迷ってしまいます。狼に追われて森の中を逃げ回り、彼は野獣の城に辿り着いて一休みすることにしました。その時、喋るティーカップのチップが現れて、モーリスは驚きのあまり城を飛び出します。

モーリスはその際に、ベルから薔薇をお土産に頼まれていたことを思い出しました。そして庭にある一輪の薔薇を取ったところを野獣に見られてしまい、監禁されてしまいます。ベルは、モーリスの愛馬のフィリップが父を乗せずに戻って来たのを見て、父の身に何かあったと察します。

 

フィリップに乗ったベルは城にたどり着き、牢獄に入れられているモーリスと再会します。そこに野獣が現れて、モーリスを薔薇を盗んだ罪で終身刑にしたことをを告げました。ベルは身代わりに城に残る決意をして、モーリスの代わりに牢獄に入りました。

心を通わせるベルと野獣

野獣の家来のルミエールは、ベルが呪いを解いてくれる女性だと感じました。そしてコグスワースが引き留めるのを無視して、彼女を牢獄から出しました。そしてルミエールたちはベルを晩餐会に誘うように野獣に提案して、野獣はその通りにしましたが、彼女が断ったので怒ってしまいました。

その夜、ルミエールたちはベルのために豪華な晩餐会を開いて彼女と交流します。その後、ベルは立ち入りを禁じられていた西の塔に入り、野獣の部屋で薔薇を見つけて触ろうとしました。その瞬間、野獣に見つかってベルは部屋を飛び出します。

野獣の乱暴な振る舞いに耐え切れなくなったベルは、フィリップに乗って城を飛び出しました。その途中で、狼に囲まれてしまいました。絶体絶命のピンチとなったとき、ベルを追いかけてきた野獣が現れて、狼を追い払いました。しかし、野獣は狼に噛まれて負傷してしまいます。

 

傷ついた野獣を見かねたベルは、城に戻って手当てをします。その際にポット夫人から「ご主人様は心優しい人だったが、母親の死後、厳格な父親に育てられて傲慢になってしまった」と野獣の生い立ちを聞かされて、心を痛めます。

ベルも幼い頃に母親を亡くしており、モーリスから詳しい事を聞こうとしても毎回言葉を濁されてしまって、もどかしく思っていたからです。野獣は魔女から贈られた魔法の本をベルに見せて、2人はパリの街に向かうことになりました。

そして彼らは小さな家に到着しました。そこはベルがモーリスと暮らしていた村に移住する前に、彼が住んでいた場所でした。そこでベルは、母親が生まれたばかりの自分を守るために、パリに残って亡くなったことを知ります。互いの生い立ちを知った2人は、次第に惹かれていきます。

モーリスの危機

一方で村に戻ったモーリスは、「ベルを助けるために野獣の城に来て欲しい」と人々に訴えます。しかし、誰も彼の話を信じようとはしませんでした。しかし、ベルとの結婚を認めさせる良い機会だと考えたガストンは、モーリスと共に城に向かいます。

モーリスは、城への入り口が見つからずに右往左往してしまいます。業を煮やしたガストンは、思わず怒りをぶつけてしまいました。ガストンは慌てて謝りますが、モーリスは彼の野蛮な態度に怒って「ベルとの結婚は絶対に認めない」と言いました。

 

逆上したガストンはモーリスを殴り倒し、森の中に放置して狼に襲わせようとしました。ガストンが立ち去った後、モーリスはアガットの助けで村に戻って、自分を置き去りにしたガストンを責めます。

しかし、ガストンは村の人々に対して「物乞いの証言など当てにならない」と反論し、モーリスを精神異常者扱いして精神病院に入れようとします。

野獣の苦悩

そのころ、ベルは野獣とのダンスを楽しんでいました。野獣はルミエールたちに後押しされて彼女に愛を告げようとしますが、彼女が父親のことを心配していることを知って、魔法の鏡で村の様子を見せます。そこには精神病院に送られようとしているモーリスが映っていました。

野獣は鏡を持たせてベルを送り出しました。野獣はルミエールたちにベルを自由にしたことを伝えました。それを聞いた家来たちは、望みがなくなったと落胆します。

 

村に戻ったベルは、鏡に映った野獣の姿を見せて、父が精神異常者ではないことを証明します。ベルが、村の人々に野獣が心優しい人だと語りかけるのを見たガストンは、彼女が野獣を愛していることに嫉妬して、村の人々を扇動して野獣の城を襲おうとします。

ベルはモーリスと共に馬車に捕らえられていましたが、野獣を助けるために協力して逃げ出し、フィリップに乗って城へと向かいます。

魔女の正体

ルミエールたちは、城にやってきたガストン一行を迎え撃つことに成功しました。しかし、西の塔に入り込んだガストンは、ベルを失って意気消沈する野獣を襲います。野獣は殺されそうになりますが、駆け付けたベルを見て気力を取り戻して、ガストンと戦います。

しかしその時、野獣は背後からガストンに銃撃されて重傷を負ってしまいます。ガストンはとどめを刺そうとしますが、足場が崩落して転落死しました。

ベルは野獣を助けようとするものの、もはや手遅れです。野獣はベルへの愛の言葉を残して死んでしまいました。そして野獣の死と同時に薔薇の花びらが全て落ちてしまい、ルミエールたちも人格を失ってただの家具になりました。

 

野獣の遺体を前に、ベルは泣きながら愛を告げます。そこにアガットが現れて、魔女の正体を現しました。そして、「愛し愛されること」を知った野獣の呪いを解きます。

すると野獣やルミエールたちは生き返って元の人間姿に戻り、野獣は後日彼らを招待して舞踏会を開催し、ベルと愛を確かめ合いました。

『美女と野獣』の感想

時代背景

歴史的な事実を踏まえた作品だと感じました。まず、読書をするベルに対して、村の女性は掃除や洗濯にいそしんでいて、誰もがベルのことを変わり者だと言います。ここには、女性が教養を身に着けることへの違和感が表れており、同時に女性蔑視の風潮があることが読み取れます。

ベルの母親のエピソードは、アニメーション版には出てきませんでした。その死因がペストなのは、中世ヨーロッパで「黒死病」として恐れられたペストの流行を反映させたものなのかと思いました。

 

さらに、モーリスが精神病院に入れられそうになる場面も興味深かったです。こちらも実写版で初めて描かれた場面です。当時の精神病院は、治療をするためではなく、患者を社会から隔離するように収容するための施設でした。

虐待と非人道的行為が横行する場所なので、モーリスは抵抗し、ベルも必死になったのです。実写化するにあたって、よりリアリティを出すために付け加えられたエピソードなのでしょうか。

同じ野蛮な男

ガストンも野獣も、ともに性格・容姿ともに猛々しい印象を与えるように描かれています。見た目で人を判断した王子時代の野獣は、醜い老婆を嘲りました。

また、ガストンはベルに求婚する際に、物乞いのアガットを指差して「未婚のまま父親が死んだら、生活する術がなくなり物乞いになるしかなくなる」とアガットを引き合いに出して話します。この時点で2人は弱者を蔑む悪者ですが、最終的な勝利者は野獣です。両者の違いは何なのでしょうか。

答えは、「愛されたか否か」です。強引なガストンは、愛の押し売りをした結果ベルに拒否されてしまいました。一方で野獣は、「ベルに城にいてほしい」という気持ちを抑えて、ベルの気持ちを尊重して村に帰しました。相手の気持ちを考えた行動を取った野獣が、勝利を勝ち取ったのですね。

『美女と野獣』の作品情報

上映日2017年4月21日
上映時間129分
制作国アメリカ合衆国
ジャンル映画
キャストエマ・ワトソン、ダン・スティーヴン
監督ビル・コンドン
主題歌アリアナ・グランデ、ジョン・レジェンド「美女と野獣」

 

登場人物紹介

ベル(エマ・ワトソン)

聡明で美しい女性。村人からは「変わり者」と思われていて、心の底に理解されない孤独や寂しさを抱えています。

野獣(ダン・スティーヴンス)

呪いで醜い野獣に姿を変えられた王子。絶望の中で心を閉ざし、森の奥に隠れて暮らしています。

ガストン(ルーク・エヴァンス)

ベルに恋する村のスター。目的のためなら手段を選ばない横暴な人物です。

ルミエール(ユアン・マクレガー)

呪いで燭台に変えられた元給仕長。陽気で好奇心の強い性格です。

コグスワース(イアン・マッケラン)

置時計に変えられた元執事。生真面目で几帳面な性格で、常に野獣の顔色を窺っています。

ポット婦人(エマ・トンプソン)

ティーポットに変えられた元料理人。ベルト野獣を温かく見守ります。

モーリス(ケヴィン・クライン)

ベルの父。オルゴールを作る芸術家で、村人からは「変わり者」とされています。

[出典:https://www.disney.co.jp/movie/beautyandbeast/character/belle.html]

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